お父さんへ

お父さんとの思い出はない。

35歳の時に実の父と私達から父を奪った女に会った。

父との再会に平気な顔をして現れた。

父親からの初めての言葉は「お金とか要求するなら持ってない」だった。

私はお金も要求するつもりはなかった。

たった一目で良いから父親に会いたかっただけだ。

幼いころから父親にそっくり、歩き方も後ろ姿も似てると言われ続けて来たんだから、

どんな人だろうと思っても不思議ではない。

父親の名前を出すと、生活を持っているのだからって言うけど、私達捨てられた側から

するとそんな事は関係ない。

捨てられた子供や奥さんは捨てられ損。

慰謝料とか払ってくれてたら良いけれど、一銭たりとも貰ってないし養育費さえ払って

いない奴なんて名前も明かされて社会的名誉も失えば良いのだ。

不倫の末に子供を作り離婚して出ていった時から、恨まれてこんな時がやって来るかも

しれないと覚悟をして行くべきだった。

自分の家族に私達の存在を知られたくないので電話をするなと言った女。

私は父親を私の中から抹殺した。

じゃなければ私は壊れそうだった。

私達は望まれて生まれたわけではないと父親は言い放った。

「ただ出来たから」・・・・

どんな親でも真実はどうであれ、子供に嘘でも良いから望まれて生まれたんだよって言

うべきだと私は思う。

それが子供を作り生んだ責任だと思っている。

私はお父さんが世界で1番大嫌いです。

この世で1番嫌いです。